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<写真:khmertimeskh.com>
カンボジア王国の首都プノンペン近郊に建設された新たな国際空港のテチョ国際空港が、2025年10月20日にフン・マネット首相の主導のもと正式に開港した。
すでに9月9日から商業運用が開始されており、同国の航空インフラ刷新に向けた象徴的な節目となっている。
新空港の建設には、カンボジア国内の民間投資会社「OCIC」が90%、国家民間航空秘書庁(SSCA)が10%を出資した。
フン・マネット首相は開港式において「この空港は外国の所有ではなく、100%カンボジア人によって所有・建設された」と強調し、建築・施工・エンジニアリングに関わる人員のうち90%が国内人材であったことを明らかにした。
空港の施設規模は国際基準の4Fクラスに該当し、全長4kmの滑走路を備えることで、エアバスA380-800やボーイング747-800といった大型旅客機の着陸にも対応可能である。
第1フェーズでは年間旅客数1500万人超を見込み、今後は第2フェーズで3000万人、第3フェーズで4500万人規模への拡張が計画されている。
空港の敷地面積は2600haに及び、プノンペン市中心部から南へ約20kmの地点に位置する。
すでに開港後の実績は順調で、1日あたりの旅客数は1万5000人、運航便数は130便に達している。
就航航空会社は29社にのぼり、うち国内が4社、国際線は25社を占める。
10月からはアラブ首長国連邦のアブダビ発直行便が運航を開始し、12月にはトルコ・イスタンブールとの直行便も予定されている。
この新空港を中核インフラと位置づけ、カンボジア政府は観光・物流・国際ビジネス分野の強化を図る方針であり、2030年までに中所得国入りを目指す国家成長戦略の一環とされている。
航空分野の発展を通じて、同国は観光客、企業、国際的な政治・商業ネットワークとの接点強化を狙っている。
また、外交・地域戦略の観点からも、東南アジアにおける航空ハブ競争が激化する中で、カンボジアは新空港を通じて国際線および貨物便の誘致を進め、域内での存在感を高める構えである。
今後は国内外の航空会社による新たな路線開拓が、さらなる成長の鍵を握ると見られている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。