おすすめのプロモーション

〈写真:Khmer times〉
カンボジア財務省沿岸マスタープラン局のチア・コク・ホン局長は、プノンペンのモーガンタワーにて開催されたフォーラム「霧を抜けて:カンボジアの産業経済成長への航路」において、世界的なサプライチェーンの再編と市場変動の中で、同国が産業の多角化と技術革新を通じて成長の機会を切り拓いていく方針を示した。
カンボジアは地理的にASEANおよびRCEP諸国との接点に位置し、39兆ドル規模の市場と23億人の潜在顧客にアクセスできる戦略的拠点である。
また、平均月収約200ドルという低コストの労働力や、競争力のある土地価格が、世界中の企業にとって同国を有望な工場移転先としている要因となっている。
2025年1月から7月までの輸出額は前年同期比で27%増加し、2018年と比較して輸出額は約2倍の260億ドルに達した。
新規投資プロジェクトの承認件数も88%増となっており、投資家からの信頼が着実に高まっていることがうかがえる。
税制面でも政府は優遇策を強化しており、法人税は最大15年間免除されるほか、付加価値税および輸出関税も免除されている。
加えて、プレア・シアヌーク州や北東部諸州ではさらに3年間の追加免税措置が講じられている。
さらに、現在策定中の「統合産業イニシアティブ(III)プログラム」により、中国のサプライチェーンとの連携が進められている。
同プログラムでは、電子部品、自動車部品、農産加工などの分野において、数十億ドル規模の投資誘致を目指している。
人材面では、タイから帰国した約100万人のカンボジア人労働者を背景に、産業移転に必要な人的資源の確保が進展している。
コク・ホン局長は「関税の逆風下にあっても、当国は依然として競争力を保っている」と述べ、カンボジアが産業転換期において積極的な戦略を打ち出している姿勢を強調した。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。