カンボジアの5G整備、日本が支援を継続

カンボジアの5G整備、日本が支援を継続
2025年10月01日(水)00時00分 公開
カンボジアの5G整備、日本が支援を継続

<写真:khmertimeskh.com>

 

日本は、カンボジアにおける第5世代移動通信(5G)ネットワークの整備支援を継続し、将来的な基幹通信網の発展にも貢献していく方針を示している。これは、カンボジアのプラック・ソコン副首相兼外務国際協力相が明らかにしたものである。

 

ソコン氏は、ニューヨークで開催された第80回国連総会に出席するため訪米中の9月26日、日本の岩屋毅外務大臣と会談を行い、両国間の経済協力の深化について協議した。

 

カンボジア国内ではすでに、NTTドコモや日本電気(NEC)など日本の大手通信企業が、無線通信網の整備に向けた協力を進めており、5G導入に向けた基盤構築が進行している。

 

5Gの導入は、製造業、医療、農業、教育といった幅広い分野での高度化を促進し、海外からの直接投資(FDI)を呼び込む効果も期待されている。

 

また会談では、日本側が今後さらにカンボジアとの経済協力を強化する意向を示した。とりわけ、日本企業による投資の促進と産業の発展が重点課題とされており、2025年5月に策定された「日カンボジア経済共創パッケージ」の下、さまざまな共同プロジェクトが推進される予定である。

 

同パッケージでは、インフラ整備や物流の高度化(特にシアヌークビル港)、デジタル化、人材育成、グリーンエネルギー、中小企業金融が重点分野として掲げられており、カンボジアのビジネス環境の改善と、日本からの投資誘致を目的としている。

 

中でもシアヌークビル港の近代化においては、日本の政府開発援助(ODA)が大きな役割を果たしている。大型船の寄港に対応するための浚渫工事、コンテナターミナルの新設、設備のデジタル化による効率性と安全性の向上が進められており、同港は2028年までにASEANの主要港湾拠点の1つとなる見通しである。

 

さらに日本は、カンボジアのデジタル経済化に向けた支援も継続している。その一環として、ソラミツ社が主導して開発した中央銀行のデジタル決済基盤「バコン」など、フィンテック分野においても重要な技術支援を行っている。

 

カンボジア国立銀行のチア・セレイ総裁は「日本の技術支援は、我が国におけるデジタル化の推進にとって極めて重要なものである」と述べ、日本の継続的な貢献に対して高い評価を示している。

 

 

 

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