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<写真:khmertimeskh.com>
2025年1月から9月までの9か月間におけるカンボジアと中国の二国間貿易額が142億ドルに達し、前年同期比で27%増加した。
カンボジア税関総局(GDCE)の最新統計によれば、これは過去最高の水準であり、両国間の経済関係がかつてないほど強化されていることを示している。
貿易の内訳を見ると、カンボジアから中国への輸出額は11億8000万ドルとなり、前年同期比で7.7%の減少となった。
一方、中国からの輸入額は130億2000万ドルに達し、32%の大幅な増加を記録したことで、貿易収支の不均衡がさらに拡大する結果となった。
カンボジア中国商業協会のロア・ヴィチェット副会長は、対中輸出の強化が喫緊の課題であると指摘し、国内における原材料生産能力の向上と、中国市場に適した有望な輸出品目の選定・育成を戦略的に進める必要性を訴えた。
また、2025年前半に見られた輸入急増については、米国による関税政策の影響であるとの見解を示した。
4月に米国がカンボジア製品に最大49%の関税を課す方針を発表したことを受け、国内企業は中国からの原材料調達を急ぎ、欧米市場向けの輸出を前倒しで拡大させた。
なお、8月には米国の関税率は19%へと引き下げられている。
一方、カンボジア商工会議所のリム・ヘン副会頭は、中国との「ダイヤモンドのような友好関係」が、貿易および投資の拡大を支える基盤となっていると評価した。
両国間およびASEANとの自由貿易協定(FTA)の存在が、中国企業にとってカンボジアをASEANおよびRCEP市場への戦略的拠点とする魅力を一層高めていると分析した。
投資面においても、中国は引き続き突出した存在感を示している。
2025年1月から9月期にかけて承認された外国直接投資(FDI)の総額78億ドルのうち、52.96%にあたる約41億3000万ドルが中国からの投資であった。
これにより、約37万6000人分の雇用が新たに創出されている。分野別では、製造業が53億ドルと最多であり、インフラ、農業、観光分野への投資も継続している。
カンボジア政府は今後、輸出品目の多様化および国内産業の振興を通じて、対中貿易の持続可能性と収支の均衡を図る方針を示している。
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