カンボジア伝統舞踊「Lkhon Khol」、無形文化遺産へ

カンボジア伝統舞踊「Lkhon Khol」、無形文化遺産へ
2018年11月29日 00時00分 公開
カンボジア伝統舞踊「Lkhon Khol」、無形文化遺産へ

<オリンピックスタジアムでカンボジアの伝統舞踊(Lkhon Khol)を披露する演者(写真提供:KT/Yeun Punlue)>

 

11月28日、モーリシャス共和国で行われたユネスコ無形文化遺産保護条約政府間委員会で、ユネスコはカンボジアの伝統舞踊「Lkhon Khol」を「緊急に保護すべき無形文化遺産」に登録したという。

 

フン・セン首相は自身のFacebookページで、「Lkhon Khol」に対するユネスコの対応に賞賛の意を表した。

 

「政府間委員会が下した今回の決断は誇り高きものであり、政府、地域の芸術家、市民社会、国民の応援のおかげだ」と同首相は述べた。

 

<政府は無形文化遺産登録に働きかける(写真提供:KT/Yeun Punlue)

 

昨年3月、「Lkhon Khol舞踊」としても知られるカンボジアの伝統舞踊「Lkhon Khol Wat Svay Andet」を無形文化遺産に登録してもらえるようユネスコに働きかけた。

 

文化芸術省広報担当のThai Norak Satya氏によると、カンボジア国民は「Lkhon Khol」に誇りを持っているという。「我々は成功を収め、これがカンボジア全国民の誇りとなる。無形文化遺産に登録後、ユネスコから伝統舞踊を保護するための資金も含めた援助を得ることができる。また、世界中にカンボジア文化やLkhon Khol舞踊を発信することができる」と同氏は述べた。

 

 

最近、タイ政府がKhon舞踊はタイの伝統舞踊であるとして文化遺産への登録をユネスコに要求してからネット上では、タイ国民とカンボジア国民による論争が勃発したという。

 

Khon舞踊とLkhon Khol舞踊は似ている。両方とも古代インドの叙事詩「ラーマーヤナ」を起源としており、マスクを被った人物が踊りを通して物語を表現するのが特徴である。

 

Norak Satya氏は、ユネスコが無形文化遺産に登録したことでLkhon Khol舞踊の保護を政府に訴えてきた国民も落ち着くだろうと語った。

 

 

「我々はLkhon Khol舞踊を存続させるために保護活動を続ける予定だ」と同氏は述べた。

 

11月28日、文化芸術省はカンボジア国内の芸術家、非政府組織、若者から援助を募る文書を発行した。

 

同文書内には「カンボジアが有する有形・無形文化遺産によって、カンボジアの国際社会における評価が上がる」と記されており、国民はカンボジアの無形文化遺産を保護し、促進させ続けるべきだという。

 

ユネスコの世界遺産委員会は2003年にはカンボジアの伝統芸能である「Royal Ballet」を、2005年には影絵に使用する「Sbek Thom」を、2015年には「Teanth Prot」といった伝統を無形文化遺産としてすでに登録している。

 

 

2016年には、ユネスコはギターのような楽器である「chapey dong veng」を無形文化遺産として認定し、芸術表現の一形態として保護・復興させるために23万ドル(約2600万円)以上の資金提供を行うことに同意したという。

 

出典:KhmerTimes

 

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