おすすめのプロモーション
<写真:Unsplash>
カンボジアの情報筋によると、カンボジア当局が、6月に行われる地方選挙に向け、与党に対抗する野党グループのメンバーを阻止する動きを見せている。
ラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。
現在、参政権が禁じられているのは、2012年に他のグループと合併してカンボジア国民救援党(CNRP)を結成したキャンドルライト党の候補者100人以上だという。
2017年11月、カンボジア最高裁判所は最大野党・カンボジア救国党(CNRP)に解散を命じる判決を言い渡し、2018年7月の総選挙では国民議会(下院、定数125議席)でフンセン 首相率いる与党・カンボジア人民党(CPP)が全議席を獲得した。
また、情報筋によると、その他の野党活動家も逮捕や、選挙に間に合うタイミングでの刑務所からの釈放拒否、明らかに標的を定めた身体攻撃により負傷したり殺害されたりしているという。
14日、キャンドルライト党の活動家1人とその息子は、ポーサット州で逮捕され、違法漁業の容疑で裁判を待つために刑務所に送られた。
他の党員は、この容疑が野党の政治活動を制限する策略であると見ている。
Kandieng地区Syvaコミューンの評議員候補の1人であるHem Chhil氏(35)とPim Daraさん(15)は、家の裏にある池から水をくみ上げ、クメール正月のために調理する魚を捕っているときに逮捕されたと、州の党首であるPhan Bunsoth氏がRFAに語った。
同氏は「地元の村の警備員と警察官5人ほどが、魚を捕るために電気で魚を気絶させたと言い2人を逮捕した。使用したとされる道具は家から100m離れた場所で発見された。」と付け加えた。
キャンドルライト党のThach Setha副党首によると、Hem Chhil氏は以前、当局から家の外に党の看板を設置しないよう警告されていたという。
同副党首は「今回の逮捕は人の目に付く場所に党の看板を設置させないよう逮捕したかのように思える。15歳の未成年者も逮捕しているが、これはあまりにも極端な行為だ。」と述べた。
カンボジアの権利団体「カンボジア人権開発協会(ADHOC)」の州コーディネーターであるSam Chankear氏は、当局は選挙で勝つためにあらゆる手段を講じているとし、これは政府と与党全体のイメージに影響を与える可能性があると指摘している。
11日には、同じくキャンドルライト党の活動家であるトボンクム州Ponhea Krek地区の候補者 Khorn Tun氏が、正体不明の男たちに襲われ、自宅に石を投げられたという。
これに先立つ9日には、プノンペンのコンボール区の党青年リーダーであるPrak Seyha氏が暴徒に襲われ、暴行を受けた。
同日、チュバーオンパウ区の党候補者であるChoeun Sarim氏がタケオ州からプノンペンへバイクで移動している最中に交通事故により死亡した。
同氏の妻はRFAの取材に対し、頭蓋骨は後ろから殴られて潰れていたと述べた。
また、同氏には過去にも脅迫や暴行を受けたことがあったという。
一方で、プノンペン裁判所は12日、サム・レンシー氏をカンボジアへ帰国させる計画に関連し「陰謀」の罪で審理中の、病身のYok Neang氏(63)について、保釈を拒否していた。
カンボジアの権利団体「Licadho」のAm Sam Ath氏はRFAに対し、カンボジアの裁判所はYok Neang氏と他の野党活動家を起訴する根拠がないと述べ、これらの法的な動きは政治的動機に基づくものだとしている。
カンボジアでは6月5日に地方選挙が行われ、全国1600余りの村や地区で、村・地区評議会の議員を比例代表制で選出する。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。