カンボジアは東南アジアで最も災害が起こりやすい国の1国:世界銀行

カンボジアは東南アジアで最も災害が起こりやすい国の1国:世界銀行
2023年03月28日 16時17分 公開
カンボジアは東南アジアで最も災害が起こりやすい国の1国:世界銀行

<写真:Khmer Times>

 

世界銀行カンボジア担当カントリーマネージャーのMaryam Salim氏によると、カンボジアは東南アジアで最も災害が起こりやすい国の1国である。

 

プノンペンで開催された「カンボジアの災害金融リスク戦略案に関するコンサルテーション・ワークショップ」で、Salim氏は1980年〜2020年の間に同国では毎年平均して21の洪水が発生しており、これは同国における全自然災害の46%を占めていることを明らかにした。

 

同氏によると、国や地域における気候や災害リスクの高まりを考慮すると、拡大する災害対策の格差に取り組み、持続可能で強靭な未来に向けて貢献するために、関係者による団結した取り組みが急務である。

 

世界銀行の評価では、カンボジアが介入策を講じない場合には、保護格差の拡大に直面する可能性が高いという。

 

カンボジアの災害リスクファイナンス対策は、過去の災害や新型コロナウイルス感染症の対応からも分かるように、予算措置や外国からの援助といった手段に限られている。

 

ここ数年、世界銀行はカンボジア政府と緊密に連携し、同国の回復力を総合的に高めるため、東南アジア災害リスク保険ファシリティ(SEADRIF)の取り組みを行なっている。

 

SEADRIFはカンボジアを含む参加国にリスクファイナンスソリューションを提供する、アジア初の地域災害リスクファシリティである。

 

同氏によると、SEADRIFを政府の社会経済開発目標と密接に連携させるためには、自然災害と気候変動を分野横断的な問題とみなす必要があり、当局や関係者の間で緊密な協力が必要となる。

 

同氏は「カンボジアの開発目標達成を支援するという世界銀行のコミットメントを改めて表明したい。SEADRIFは分析、コンサルティング、融資サービスなどの一連のソリューションを通じて実現することが可能である」と述べた。

 

2002年にバッタンバン州は多くの自然災害に見舞われ、27の洪水が14地区の3万4859世帯に影響を与え、32棟の家屋が損壊した。洪水の影響は水田や作物、インフラなど広範囲に及んでいる。

 

また、15回の落雷で6人が死亡、11人が負傷し、強風により363棟の家屋が被害を受けた。

 

 

 

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