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<写真:Khmer Times>
世界食糧計画(WFP)のカンボジアに関する最新報告書によると、雷魚が今年の同国における食料インフレ上昇の主な要因の1つとして浮上している。
カンボジアで雷魚はTrey ptukとして知られ、その価格は昨年と比較して11.6%上昇した。
一方、サツマイモは前年比26.9%上昇し、食品インフレの最大要因となっている。
カンボジア政府は2016年に雷魚の養殖を解禁し、同国全土に多くの雷魚養殖施設が誕生する道を開いたが、市場の需要と供給のバランスを絶対的なものにするには至らなかった。
同国の養殖に関する研究者であるロバート・ポメロイ氏によると、雷魚養殖の主な飼料の種類は小型魚や価値の低い魚であり、飼料が総経費の70%以上を占めるという。
Khmer Timesの報道では、多くの雷魚養殖業者が飼料コストの増加によって事業を断念したことが報じられていた。
ある農家は「雷魚養殖事業に参加したいが、市販の飼料は高すぎる。自分で魚を捕るのは違法だからできない」と話している。
今後も多くの養殖業者が雷魚からナマズなどの養殖に移行することが予想される。
同国当局は雷魚用飼料を手頃な価格に設定する必要があり、設定できない場合には違法漁業を行う農家が増加する可能性が高い。
同国では違法漁業が全国の漁業を衰退させていたため、雷魚用の餌捕獲として違法に漁を行う農民を止めることも目的として、湖や池での漁を禁止する措置が取られた。
しかし、禁止措置が取られたことで、カンボジアは雷魚需要を満たすため、近隣諸国からの輸入に大きく依存せざるを得ない状況に陥った。
農林水産省の職員によると、雷魚用飼料は市販されているが、人々はトンレサップ湖やトンレサップ川で小魚の違法漁業を続けているという。
カンボジアでは雷魚の需要が地元市場で非常に高く、高級食材の1つでもあり、多くのホテルやレストラン、フードチェーンが高いコストを掛けて農家から直接仕入れている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。