タイ提案の6カ国ビザ、カンボジアは前向きに検討

＜写真：Khmer Times＞

カンボジア政府はタイが提案した「6カ国・1つの目的地」観光ビザプランに関する検討を進めている。

同提案はカンボジアとブルネイ、ラオス、マレーシア、ベトナム、タイの6カ国を対象とし、観光と経済協力を促進することを目的としたものである。

カンボジア観光省のトップ・ソピク報道官は、タイ外務省顧問のドゥシット・メナプント氏が、カンボジアの観光相フート・ハク氏と同提案について協議したことを明らかにした。

外交ルートを通じて詳細な概念メモや関連文書が近く提供される見込みであるという。

ハク氏は同提案をカンボジア内の関係機関と協議し、内閣に提出する意向を示している。

タイ政府は「6カ国・1つの目的地」ビザの導入によって、観光業を通じた地域連携を強化し、同国が東南アジアの観光ハブとしての地位を確立することを目指す。

また、この取り組みに関連して、タイは電子渡航認証（ETA）システムの導入も検討しており、ビザの取得プロセスを効率化することで観光客の利便性を高めることを狙っている。

これによって観光客は1つのビザで複数の国を訪れることが可能となり、観光業界にとって大きなメリットが期待される。

カンボジア太平洋アジア旅行協会（PATA）のトゥーン・シナン会長も、この動きが観光客の利便性を向上させ、地域全体の観光業を活性化すると述べている。

一方で、このビザプランにはセキュリティ面での懸念も浮上しており、タイの報道ではシステムが悪用され、国境を越えた犯罪活動が増加するリスクが指摘された。

カンボジアは2025年までに640万人、2026年には700万人の国際観光客誘致を目標としており、同提案が実現すれば観光業の成長をさらに後押しする可能性がある。

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