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<写真:Khmer Times>
カンボジアは暗号通貨の普及状況を示す「グローバル・クリプト普及指数」で13位上昇し、現在17位となった。
米国のブロックチェーン分析企業チェイナリシス(Chainalysis)が発表した同指数は、暗号通貨の利用状況に基づき各国をランキングしている。
一方で、規制当局の対応が市場に混乱をもたらしているとの指摘もある。
米国の暗号通貨分析企業タイガー・リサーチ(Tiger Research)の最新報告書によれば、カンボジアの市場成長は、暗号通貨の売買や取引サービスの集中化が進行したことが背景にあるとされる。
しかし、カンボジアの規制に関する「矛盾した姿勢」が課題として挙げられている。
報告書では、カンボジア国立銀行(NBC)が暗号通貨に対して厳格な立場を取る一方で、カンボジア証券取引監督委員会(SERC)は比較的柔軟な姿勢を示していると指摘された。
NBCは安定通貨(ステーブルコイン)取引を制限しているが、SERCはKYC(顧客確認)規制を順守する限り、全ての証券取引を認めている。
タイガー・リサーチは「カンボジアには暗号通貨に関する明確な定義や規制が存在しないが、規制方針を示す声明が発表されている」とし、規制当局の対応が一部で改善していることを示唆した。
また、国内での暗号通貨やブロックチェーン技術の普及が続く見込みであることも強調している。
さらに、NBCが導入したブロックチェーンベースの決済システム「バコン(Bakong)」は、国民の65%が利用しており、同技術の受容性が高いことを示している。
カンボジアでは国民の約10%がデジタル資産を保有しており、これは世界平均の6.8%を大きく上回る数値である。
このような急速な普及を背景に規制枠組みの整備が進められており、2022年にはSERCが暗号通貨取引所最大手のバイナンス(Binance)と提携し、デジタル資産市場の法的基盤を構築する戦略に着手している。
2024年版「グローバル・クリプト普及指数」では、インド、ナイジェリア、インドネシア、米国、ベトナムが上位を占めている。
また、中南アジアおよびオセアニア地域が世界で最も成長が著しい暗号通貨市場とされ、同地域は6月までの1年間で7500億ドル以上の取引額を記録した。
しかし、これは北米や西欧が支配する市場全体の16%に留まっている。カンボジアの市場拡大は顕著であるが、規制の統一が今後の成長の鍵を握るとみられる。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。