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<写真:Khmer Times>
カンボジアのフン・マネット首相は、プノンペン都北部プレック・プノウ区のコブ・スロヴ地域において、約70haの土地を公共公園として整備するように市当局へ指示した。
市民の憩いの場としての機能に加え、国内外の観光客の誘致も視野に入れた施策である。
本件は7日に行われたモロドック・テチョ立体交差点の落成式典において発表された。
交差点はサムデック・テチョ通り、プレア・モニヴォン通り、カンボジア王国軍通りが交差する地点に位置し、ミエンチェイ区とチャンカーモン区にまたがっている。
交通の要衝となるこのエリアで、都市機能の強化と市民サービスの向上を同時に図る取り組みが進められている。
フン・マネット首相は「週末にはコンサートなどのイベントが開催できる空間として、市民が楽しみ、運動できる場を提供したい」と語った。
土地の市場価格が高騰する中で、公園以外への転用を求める声もあったが、首相は「市民のための公共空間として活用すべき」としてこれを退け、公共福祉を優先する姿勢を鮮明にした。
プノンペン都知事のクオン・スレン氏もまた、都市の気温上昇を抑制するために公共公園での植樹活動を積極的に進めており、環境面からも本プロジェクトの意義が強調されている。
加えて、フン・マネット首相は同様の取り組みを他州にも広げるように提案し、各州都の近郊において100haから200haの土地を公共公園として確保すべきであると述べた。
現在、ケップ州では海岸線の美化を目的に砂の埋め立て作業が進行中であり、これもまた観光客誘致の一環と位置付けられている。
都市開発の分野では、国土整備・都市計画・建設省、公共事業運輸省、そしてプノンペン市当局との緊密な連携のもと、交通渋滞の緩和や公共インフラの改善が進められている。
さらに、自然災害や気候変動への対応力を備えた都市インフラの整備も計画に含まれており、持続可能な都市づくりが一層加速する見通しである。
市民社会団体「サマクム・テアン・トナット(STT)」のソウン・サラン事務局長は、今回の公共公園整備が政府の都市計画方針と合致しており、特に地域住民の生活の質向上に大きく貢献すると評価した。
「運動や余暇のための場を提供するのみならず、インフォーマル経済に従事する小規模事業者の収入増加にもつながり、地域経済の活性化が期待される」と述べた。
カンボジアにおける都市開発の新たな局面として、公共空間の充実は、都市と人々の未来をかたちづくる重要な柱となりつつある。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。