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<写真:Khmer Times>
カンボジア司法省のキム・サンテピアップ次官は8日、国内刑務所の深刻な過密状態を緩和するため、少年受刑者の更生施設への移送を関係当局に促すように呼びかけた。
同次官は首都プノンペンの矯正施設「コレクショナル・センター1(CC1)」を視察した際にこの方針を示した。
視察にはCC1の所長であるヌット・サヴナ中将のほか、プノンペン地方裁判所検察局の代表者らも同行していた。
サンテピアップ次官は社会問題・高齢者・福祉・青少年省傘下の更生総局および内務省の矯正総局に対し、少年受刑者を更生施設へ移送することの実現可能性について、引き続き検討を行うように提言した。
内務省矯正総局の報道官であるケアング・ソナディン氏によれば、現在国内の受刑者数は約5万5000人に達しており、そのうち約3300人が女性である。
一方で、最終判決を受けた受刑者は約1万5900人にとどまっているという。
人権団体LICADHO(リカド)の業務責任者アム・サムアット氏は、少年司法法に基づき、更生を目的とした少年受刑者の分離措置として、移送が正当な手続きで実施されていると述べた。
国際的な統計によれば、カンボジアは刑務所の過密度において世界で2番目に高い国とされている。
2023年7月時点の「ワールド・プリズン・ブリーフ」によれば、この状況は国際社会からも懸念されている問題である。
さらに、LICADHOの調査では、2024年末時点で監視対象となっている国内19カ所の刑務所のうち、11カ所において収容率が定員の200%を超えていたことが明らかとなっている。
過去にはカンダール州カンダールストゥン郡にある更生施設へ複数の少年受刑者が実際に移送された例もある。
ただし、地方出身の受刑者にとっては、更生施設が遠隔地にあることで、家族による面会が経済的に困難になるといった課題も指摘されている。
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