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<写真:Khmer Times>
中国の習近平国家主席は4月17日から18日にかけてカンボジアを公式訪問し、両国関係を新たな段階へと引き上げた。今回の訪問では「共有する未来を目指す中カ共同体」の深化を掲げ、安全保障、経済、文化など幅広い分野における協力強化が合意された。
首都プノンペンの平和宮殿にて行われた首脳会談では、カンボジアのフン・マネット首相と中国の習主席の立ち会いの下、計37件に及ぶ協力文書が発表された。このうち22件は正式に署名・交換され、残る15件は合意内容として明らかにされた。
協定は投資、貿易、教育、情報技術、農業、保健、観光、女性支援など多岐にわたり、両国の多角的な連携姿勢を反映している。
習主席によるカンボジア訪問は9年ぶりであり、新政権発足後では初めての公式訪問となった。日程はクメール正月の時期に合わせて調整され、中国大使はこの訪問を「新年の贈り物」と表現した。
習主席はシハモニ国王、モニニエット王太后、元首相フン・セン氏とも会談を行い、国王からはカンボジア最高位の勲章である「国家独立大勲章」が授与された。
安全保障分野では両国が「2+2」戦略対話枠組みの設立に合意した。これは外交・国防担当閣僚による定期的な協議を通じて、両国の安全保障協力を一層強化するものである。
また、中国が提唱する「一帯一路」構想の下、産業開発回廊および農業協力「魚と米の回廊」の構築が加速される見通しとなった。
習主席はカンボジアが掲げる2050年までの高所得国入りという国家ビジョンに対する支持を再表明した。その一環として、インフラ整備や教育支援の強化が打ち出され、今後3年間で1,000人のカンボジア人学生に対する中国政府の奨学金提供が予定されている。
観光と人材育成においても協力が進められる。両国は2025年を「カンボジア・中国観光年」と定め、観光振興と人的交流の促進を目指す。
また、中国が2024年に導入した「メコン・ランチャン査証」の活用によって、人的往来の活発化が期待されている。
外交面では国連を中心とした国際秩序の維持に向けて共同で取り組む姿勢を確認した。両国は多国間主義への支持を表明し、単独行動や保護主義に対する反対を明確にした。
さらに、カンボジア側は習主席が提唱する「人類運命共同体」「一帯一路」「グローバル開発・安全・文明構想」への全面的な支持を表明した。これらの理念が世界の平和と繁栄に寄与するものであるとの認識を両国が共有していることが確認された。
今回の訪問は両国の「鉄の友情」が確実に継承され、さらに発展していることを象徴するものであり、地域および国際社会に向けた協調の枠組みを一層強化する重要な節目となった。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。