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<写真:khmertimeskh.com>
カンボジア政府が掲げる2025年の外国人観光客数目標(720万〜750万人)について、地政学的リスクの高まりから達成が困難になる懸念が強まっている。
観光省幹部や業界関係者は、米国による新たな関税措置やタイとの国境閉鎖などを背景に、目標値の見直しが避けられない可能性を指摘している。
観光省のモハマット・ユーネス次官補は、シェムリアップ州で開催された観光統計の質と一貫性に関するワークショップにおいて、予測修正の必要性を強調した。
ユーネス氏は「米国の新関税政策やタイ軍によるカンボジア領内侵入に伴う国境閉鎖、中東やロシア・ウクライナ情勢など、複数の不確実要因が影響を及ぼしている」と述べた。
同省は、2024年における観光回復を背景に、楽観的な目標を設定していた。
2025年上半期の外国人観光客数は336万人に達し、前年同期比6%増を記録している。しかし、外部環境の不透明さが今後の見通しに影を落としている。
観光業界団体カンボジア旅行業協会(CATA)のチャイ・シヴリン会長も「地政学的リスクや経済の先行き不透明感、国境封鎖は観光業に直接的な打撃を与える」と警鐘を鳴らした一方で「政府と民間の連携強化により、観光客増加の余地は依然としてある」との見解を示した。
カンボジアは、ユネスコ世界遺産に登録されたアンコール遺跡群やプレアヴィヒア寺院、サンボー・プレイ・クック遺跡といった文化資産に加え、南西部に広がる450kmの自然海岸線を有し、地域観光における有力地として注目されている。
政府は引き続き、官民一体となって観光業の強靱性確保と競争力向上に取り組む方針である。
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※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。
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