タイ軍兵による集団レイプ、カンボジア労組が国際調査を要請

タイ軍兵による集団レイプ、カンボジア労組が国際調査を要請
2025年11月25日(火)00時00分 公開
タイ軍兵による集団レイプ、カンボジア労組が国際調査を要請

<写真:khmertimeskh.com>

 

カンボジア最大級の労働団体であるカンボジア全国労働連合(NLC)は、18歳のカンボジア人女性出稼ぎ労働者がタイ・チャンタブリ県近郊の国境地帯で、黒い制服を着たタイ軍兵士複数名により集団で性的暴行を受けたとされる事件について、米国、欧州連合(EU)、中国、ロシアの各大使館および国連関連機関に対し、調査を求める請願を提出した。

 

同連合によれば、女性はタイでの出稼ぎを終えて帰国する途中、他の男性労働者とともに国境を越えようとした際に、兵士らから暴力と恐喝を受け、その後にレイプされたとされる。カンボジア当局は被害届を受理し、法医学的検査を含む捜査を進めている。

 

NLCのサム・ソウン会長は「これはカンボジア人労働者、特に若年女性に対する非人道的かつ野蛮な行為である」と強く非難し、タイ政府に対し、関与した兵士の起訴と法的責任の追及を要求した。また「長年にわたり出稼ぎ労働者に対する免責の文化が放置されてきた。この悪しき慣習を今こそ終わらせるべきである」と述べた。

 

一方、タイ外務省はこの事件についての独自調査を実施し「レイプの証拠は認められなかった」として事件の発生自体を否定しており、両国間では事実認定を巡る対立が続いている。

 

国際人権団体は、この事件を女性の権利侵害および出稼ぎ労働者の保護義務違反と位置付け、国際社会に対してタイ政府に対する厳正な対応を求めている。カンボジア政府もASEAN加盟国としての原則や、国連の女性差別撤廃条約(CEDAW)に違反する可能性があると指摘しており、本件は今後、被害者保護および司法的保障の観点から重大な外交・人権問題へと発展する可能性がある。

 

 

 

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