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<地元の市場で肉を販売する業者(KT/Chor Sokuntheaより)>
国際連合食糧農業機関(FAO)との新しい協定により、現代的な設備や衛生管理基準の改善をすることで、地元の精肉の質を高めることを目指すという。それに先立って、11月にタケオ州でプロジェクトが実施される予定だ。
15ヶ月にも及ぶタケオ州のプロジェクトは、アメリカ合衆国国際開発庁とオーストラリア外務貿易省からの支援と、カンボジアの動物衛生・生産局(GDHAP:General Directorate of Animal Health and Production)の協力のもと実施されている。
FAOカンボジア事務局の代表であるAlexandre Huynh氏はKhmer Timesの取材に対し、今回のプロジェクトは、カンボジア国内の家禽(かきん)市場を安全にすることや肉の産地を明らかにするシステムを構築することによって、公衆衛生の安全確保と動物福祉の改善を目指していると話した。
同氏は「最終的な目標は、我々が政府機関、支援機関、民間企業、コミュニティ、ジェンター団体、消費者のあらゆるレベルの関係者に食の安全を届けることだ」とつづけた。
Huynh氏によると、今回のプロジェクトは、発症率の高いH5N1ウィルスなどを含む鶏インフルエンザが多く流行しているタケオ州の生鳥市場で実施される。
生鳥市場は鳥インフルエンザの大きな感染経路であるが、衛生管理や防疫対策は完璧ではない上、インフルエンザの無症状感染をしている種を含む産地の違う多くの鶏も同時に養鶏されており、住民の不安の声も高まっているという。
今回のプロジェクトでは、地方職員、動物衛生・家畜生産部門のスタッフ、市場関係者、販売人や貿易業者などが、鳥インフルエンザの感染源、拡大、流行を軽減するための訓練を受ける。
同氏によると、プロジェクトの目標は設備を整え、販売人や地方職員などの関係者の行動を改めさせることで、市場の衛生管理の質を高めることだという。
今回のプロジェクトが完了すれば、タケオ州の生鳥市場がカンボジア国内にある他の市場の成功モデルになる。現在までモデルになるような生鳥市場は存在しないが、さまざまな市場の設計や防疫対策を考えるきっかけになるだろうとも述べた。
GDHAPのSen Sovann氏は取材に対し、今回のプロジェクトはカンボジアの食の安全を改善するのに重要な役割を果たすだろうとコメントした。
同氏は「我々は小さな屠畜(とちく)場が、農村部の市場に質の高い肉を提供できるようになるよう支援している」とつづけた。
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