おすすめのプロモーション
<写真:Khmer Times>
8日朝、アメリカや同盟国に重大な懸念が広がっているカンボジアのリアム海軍基地で、中国支援による開発プロジェクトの起工式が行われた。
ラジオ・フリー・アジアが報じた。
この起工式を生中継した政府系サイト「Fresh News」によると、カンボジアのティア・バン国防相と、在カンボジア中国大使の王文天氏が式典を取り仕切った。
公表された計画によると、中国はカンボジアがリアム基地の一部施設の改修・改善を支援し、新しい桟橋2本、乾ドックと滑走路、病院、その他複数の建物の建設を行う。
中国はまた、カンボジア海軍の古い船舶の修理や、中型船舶が基地にアクセスできるよう、航路の浚渫(しゅんせつ)を支援する。
これらのプロジェクト費用については不明だが、中国政府が全額負担することが明らかとなっている。
リアム海軍基地は、2019年にウォール・ストリート・ジャーナルによって、中国軍が基地の一部を30年間(その後10年ごとに自動更新)使用し、軍人の配置、武器の保管、軍艦の接岸を認める密約をカンボジアと中国が締結したと報じられ、欧米諸国の注目が集まっている。
これは、中国にとって東南アジアで初めての海軍基地となり、ジブチの基地に次いで世界で2番目となる。
また、これにより中国は南シナ海でのパトロールを大幅に拡大することが可能となる。
カンボジアはこの情報について繰り返し否定しており、カンボジア国内に外国の軍事基地の配置を許可することは、憲法に完全に違反すると述べ、外国人外交官がリアム基地を何度か訪問していることからも、秘密基地ではないと主張している。
中国の政府高官も同様に、中国軍が基地の「一部を独占的に使用する」という報道を否定している。
中国外務省の趙麗健報道官は12日、北京で記者団に対し、「基地の改修は、カンボジアの海上保全と海上犯罪に対抗する海軍能力を強化するためだけのものだ」と述べた。
しかし、カンボジアと中国の共同声明は国際的な懸念を静めるには程遠く、オーストラリアのペニー・ウォン外相は7日のプラク・ソコン副首相への表敬訪問時に、同国政府高官に基地について迫った。
これに先立ち、オーストラリアのアンソニー・アルバネーゼ首相は、中国の海軍基地がカンボジアに建設されることの意味を懸念していると述べていた。
欧米当局者によると、中国とカンボジアは同基地での中国軍の存在を隠そうとしており、外国の代表団が基地内を訪れる場合、事前に承認された場所のみ立ち入りを認めておらず、中国軍関係者は、制服を着用しないか、カンボジア軍とよく似た制服を着用することになっているという。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。