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<写真:Khmer Times>
カンボジアでサル痘の症例が初めて確認され、タイと国境を接する州の当局は不法入国を阻止するため、陸上国境検問所での取り締まりを強化し、警察は不法入国をほう助するブローカーへの警戒を強めている。
クメールタイムズ(電子版)が報じた。
タイでサル痘への感染が確認されたナイジェリア人男性がカンボジアへ不法入国し、その後プノンペンで警察に逮捕され、治療のためクメール・ソビエト友好病院へ搬送されたことを受けての措置である。
このナイジェリア人男性と接触したカンボジア人女性は、この男性はバンテアイミエンチェイ州の国境で、ブローカーに600ドルを支払ってタクシーでカンボジアへ不法入国したと証言している。
入国管理局調査行動課のKem Sarin課長によると、当局がこの男性の不法入国を確認した場合、移民法に従って拘束されることになる。
許可なく違法な手段で入国した外国人は、移民法第29条に基づき3ヶ月〜6ヶ月の拘禁刑に処され、国外退去となる。
また、不法入国をほう助した者も拘禁刑の対象となる。
同課長は、「伝染病に関する法律もあるが、保健省はこの男性への法的措置について議論を行っている」と述べている。
一方で、保健省のOr Vandine報道官は、同省はこの件に関する新たな情報を受け取っていないとしている。
バンテアイミエンチェイ州警察のSith Loh署長によると、警察は不法入国を試みる者を逮捕するため、州内の国境検問所以外の箇所への警備部隊増員を行っている。
このナイジェリア人は国境検問所の監視カメラには記録されておらず、不法入国したことは明確であり、どのようにプノンペンまで移動したかも明らかになっていない。
同署長はまた、カンボジア警察がタイ当局と協力してカンボジアに不法入国しようとする者を逮捕していることに言及し、「サル痘に感染した人がカンボジアへ不法入国するというような事件が繰り返されることは避けたい」と述べた。
巨額の金銭を受け取って不法入国を手配しているブローカーは、不法入国しやすい場所を熟知しているかも知れないが、警察も監視を強化してパトロールを行っており「誰も監視から逃れることはできない」としてブローカーに警告した。
バンテアイミエンチェイ州のLy Sary知事は、今回のナイジェリア人のようなケースは、ブローカーによるほう助を受けた可能性が高いとしている。
同知事は、情報筋によるとタイからのタクシーにはこの男性のみが乗車していたが、国境を越える前には複数人が乗車していたと付け加えた。
現在、当局はこのナイジェリア人男性と密接に接触した人を探しており、保健当局は国境でサル痘や新型コロナウイルスの兆候がないかを監視している。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。