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<写真:Khmer Times>
東南アジア最大の淡水湖であるトンレサップ湖が、流れ込む何トンものプラスチックや廃棄物により悲惨な状況に陥っている。
この状況を受け、環境保護団体や漁師らはこのままではトンレサップ湖が失われ、魚の数が激減してしまうと警鐘を鳴らす。
「Wonders of the Mekong Project Cambodia」のプロジェクトマネージャーであるChea Seila氏によると、2030年の雨季までに推定50万tのプラスチック廃棄物が湖に流れ込むことが予測されている。
また、トンレサップ湖や川沿いの人口が増加し、人々は日常生活でより多くのビニール袋を使用する傾向にあり、川岸に捨てられたプラスチック廃棄物が湖のゴミの増加に繋がっているという。
ビニール袋は川の汚染の原因となり、魚を減少させ、トンレサップ湖の生物多様性に悪影響を及ぼす可能性がある。
同氏によると、トンレサップ湖の魚の漁獲量は10年前と比べて減少し、漁師が回収するゴミの量は増加した。
東南アジア地域プログラム、エネルギー・水・持続可能性プログラムの責任者である環境専門家・Brian Eyler氏は、トンレサップ湖が汚染に直面していることを認めている。
カンダル州のトンレサップ川で漁師をしているMerl Manさんによると、漁獲高は減少しており、魚よりもプラスチックが多く網にかかることもあるという。
環境省のNeth Pheaktra報道官によると、同省は2018年からビニール袋の使用を減らし、トンレサップ湖の汚染を減らすため、家庭で分別したプラスチック廃棄物と米10kgを交換するプログラムを実施している。
同プログラムには周辺の610世帯以上が加入しており、毎年約100tのプラスチック廃棄物が減少したという。
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