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<写真:Khmer Times>
司法省は17日、人権団体のカンボジア人権開発協会(ADHOC)による「2022年人権年次報告書」が前年度報告書のコピー&ペーストであり、現実離れしているとして非難を行った。
司法省報道官兼カンボジア人権委員会の副会長であるChin Malin氏によると、ADHOCは実際の人権状況を徹底的に調査するのではなく、政府に抵抗する政党が提起した疑惑を引用して政治動向報告書を発表している。
同氏は「新しい報告書は前年度と同一の内容で、コピー&ペーストしたに過ぎない。報告書は裁判所が一部の政治活動家に対して行なった措置に基づいているが、ADHOCは活動家が何をしたのかを示さず、裁判所の証拠を明らかにしようともしていない」と述べた。
裁判所は強力な証拠に基づいて国内の違法行為に関与する人々に行動を起こしており、ADHOCが人権について報告していることは逮捕の手続きと連動していないという。
同氏は裁判所が容疑者に対して行動を起こすことは、人権や自由を侵害するものではないと指摘し「違法行為をする人は法律に向き合わなければならない。それが人権の枠組みである」と述べている。
同報告書によると、人権活動家や政治活動家が提出した苦情の半数以上が未解決のままであり、大多数が国の司法制度が信頼できないため、苦情申し立てを拒否している。
同報告書では2022年の人権侵害のケースが2021年の157件に対して549件に増加し、その他には政治的動機による脅迫が218件、集会の自由への制限が118件、デモの自由への制限が65件に上ったとされる。
ADHOCのNy Sokha所長によると、政府が国内の人権状況に関する報告書を拒否することは今回が初めてではない。ADHOCは政府を悪者にするために伝聞に基づいた報告書を作成しているのではなく、国内における人権状況の崩壊について報告を行なっている。
同氏は「政府が偽の報告書とみなし、継続的に攻撃していることを残念に思う。ADHOCは国内25の都・州に事務所を構え、毎年適切な調査を行い、国内で何が起きているのかを観察している。私たちの目的は政府に意見を述べることである」と述べた。
ADHOCは921件の調査を行い、そのうち人権侵害が594件、土地の権利侵害が84件、女性と子供の権利侵害が288件であったと主張している。
同報告書によると、ADHOCの介入により10万7898人が恩恵を受けており、人権部門は4万6810件、土地権利部門は3万6766件、女性および子供の権利部門は2万4322件を担当した。
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