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<写真:Khmer Times>
カンボジア税関総局(GDCE)の最新貿易データによると、繊維・履物・旅行用品(GFT)産業の輸出額が、2024年1月〜7月間に前年同期比で17.95%増加し、75億ドルに達した。
GFT産業は、同国最大の輸出収益源であり、2022年中頃から2023年末までの約18か月間にわたって減少を続けた後、2024年に入ってから回復を見せた。
2024年1月から7月の間に、カンボジアの総輸出収益147億6000万ドルのうち約52%がGFT製品によるものであった。
この輸出の回復は、業界にとって朗報であるだけではなく、工場閉鎖や操業停止により職を失った労働者に対し、数か月間にわたって金銭的支援を行っていたカンボジア政府にとっても大きな救いとなる。
カンボジア繊維・衣料品・履物・旅行用品協会(TAFTAC)のケン・ルー事務総長は「この上昇傾向は年内も続く見込みである」と述べている。
世界的な需要が増加しており、特に米国と欧州での需要が顕著である一方で、ロシア・ウクライナ戦争やイスラエル・ハマス紛争といった地政学的な不確実性が存在しているが、カンボジアの産業界は過去2年間の最悪の事態は終わったとの認識を持っているという。
最新の貿易データによると、GFTセクターのすべての部門が1月から7月にかけて前年同期比で輸出を増加させた。
具体的には、ニット衣料品と衣料付属品の輸出は34億9000万ドルを稼ぎ、前年同期比14.1%の増加を記録した。ノンニット衣料品は18億1000万ドルを稼ぎ、前年同期比29.5%の成長を見せた。
革製品および旅行用品の輸出は11億4000万ドルに達し、前年同期比14.8%増加した。履物の輸出は9億2400万ドルを稼ぎ、前年同期比14.3%増加した。また、その他の繊維製品は1億1900万ドルを稼ぎ、前年同期比36.9%の成長を記録した。
2024年7月単月では、GFT産業の輸出額は13億5000万ドルに達し、前年同月比22.98%の増加を見せた。
GFT産業はカンボジア国内で最大の雇用創出セクターの1つであり、国際労働機関(ILO)によれば、直接雇用として約100万人の雇用を生み出している。
2021年の推定では、このセクターが国内経済の11%を占め、カンボジアの実質GDP成長の約50%に寄与していた。
なお、2023年にはGFT輸出が13.31%減少し、2022年の128億ドルから110億9000万ドルに減少したことで、多くの工場労働者が職を失う結果となった。
これを受けて、カンボジア政府は2023年3月、GFTセクターで労働契約が停止された労働者に対し、月額40ドルの手当を支給する措置を開始した。
これは、工場管理者から各労働者に支給される30ドルに加えられたものである。
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