おすすめのプロモーション
<写真:Khmer Times>
カンボジア・プレアシアヌーク州が、今後15年以内に一人当たりGDPを1万3000ドル以上に引き上げ、ASEAN地域の主要な産業・物流拠点へと発展する見通しである。同州の急速な経済成長がこの楽観的な予測を支えている。
この展望は12月にシアヌークビルで開催された「プレアシアヌーク州:カンボジアの新星」と題した投資サミット後に、同州投資促進作業部会が発表したものである。同サミットでは、州の経済開発に向けた具体的な計画と可能性が示された。
同州の「多目的特別経済区(SEZ)」への発展を目指すマスタープランの技術運営グループ事務局長であるチア・コック・ホン氏によれば、今後15年間で4200億ドルを超える投資と開発パートナーシップを誘致することが可能であり、一人当たりGDPは1万ドル以上に達する見込みである。
2023年時点の同州の経済規模は16億1000万ドル、一人当たりGDPは4602ドル、経済成長率は4%、貧困率は1.22%と低下しており、すでに堅調な成長を見せている。
同州では中国の深圳や香港、シンガポールをモデルとした海・空・陸を統合するインフラ整備を進める方針が示されている。さらに、税制優遇措置や迅速な「ワンストップサービス」、税関サービスの調整といった特別政策も導入される予定である。
プレアシアヌーク州のマスタープランでは、以下の3つの主要任務が掲げられている。
- 物流産業の貿易とインフラ投資を促進するための試験エリア設立。
- 国家および地方レベルでの制度設計。
- 民間投資誘致を目的とした「カンボジア沿岸開発会社」の設立計画策定。
また、ASEANや地域的包括的経済連携(RCEP)といった国際協定への参加が、域内貿易を活性化し、さらなる経済成長を後押しすると期待されている。
2024年初頭にはフン・マネット首相が同州向けの「特別投資促進プログラム」を発表し、インフラ整備の資金調達や新規開発プロジェクトへの投資誘致が計画されている。
シアヌークビル市はグリーンで持続可能な都市、文化拠点、スマートシティのパイロット地域としての再生を目指しているという。
2038年までに同市の人口は約100万人に達し、カンボジア全人口の5%を占めると予測されている。また、毎年540万人の観光客を誘致し、国内総生産(GDP)の10%を占めることを目標としている。同州はカンボジア国内において、全国に先駆けて高所得地域へと発展する見込みである。
プレアシアヌーク州知事のマング・シネス氏は「州の経済発展の可能性は、インフラ、貿易、観光、特別経済区、産業化への戦略的投資に支えられている」と述べ、経済財務省次官であり州投資促進作業部会の議長でもあるヒアン・サヒブ氏は「ASEANの枠組み内で投資と開発の中心地に州を変革するという政府のビジョンを共有している」と語った。
同州の発展計画は持続可能な都市開発、先端技術の導入、競争力のある労働力の育成を基盤とした成長モデルを目指しており、ASEAN地域の経済成長において重要な役割を果たすことが期待されている。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。