カンボジアのHIV対策、世界10位にランクイン

カンボジアのHIV対策、世界10位にランクイン
2025年05月01日(木)00時00分 公開
カンボジアのHIV対策、世界10位にランクイン

〈写真:Khmertimes〉

 

カンボジアはHIV/AIDS対策において著しい進展を遂げており、HIV感染者の86%以上においてウイルスの抑制に成功したことで、195か国中10位にランクインした。

 

この成果は、国家エイズ対策委員会の委員長を務めるイエン・モーリー上級相が4月29日にシェムリアップで開催された観光業従事者向けの医療保険カード配布に関する会合において発表したものである。

 

モーリー上級相によれば、1990年代半ばには年間約1万5000件に上っていた新規感染者数が、2023年には1200件にまで減少したという。

 

また、同年には国連合同エイズ計画(UNAIDS)が掲げる「89-98-98」目標(診断率89%、治療率98%、ウイルス抑制率98%)を達成し、国際的にも高い評価を得ていると述べた。

 

しかしながら、今後6年間で推定7200件の新規感染が見込まれており、そのうち半数は15歳から24歳の若年層とされている。これに伴い、長期的な抗レトロウイルス療法(ART)の需要が増大し、医療財政への負担が懸念されている。

 

加えて、2027年から2029年にかけて、世界エイズ・結核・マラリア対策基金(GFATM)からの助成金が2024年から2026年の期間に比べて30〜50%削減される見通しであり、持続可能な対策の構築が大きな課題となっている。

 

こうした状況を受けて、フン・マネット首相は2023年から2028年にかけて実施される「国家エイズ終息・持続可能性確保政策」を開始した。

 

政府は年間の新規感染者数を200人以下に抑えることを目指しており、また、HIV感染者への社会保障支援の対象を2025年までに95%まで拡大し、リスクの高い集団に対する支援も2028年までに50%にまで引き上げる方針である。

 

 

 

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