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<写真:Khmer Times>
アンコールワットへの「夢の巡礼」が11月27日〜12月2日にかけて、インド人の信者たちによって行われることが明らかになった。
この巡礼は著名な宗教指導者であるスワミ・ゴヴィンド・デヴ・ギリジ・マハラジ氏と共に、インドのヒンドゥー教組織である「ヴィシュヴァ・ヒンドゥー・パリシャド」が主導するもので、アンコールワットの他、サウザンドリンガやトンレサップの訪問も予定されている。
この巡礼の背景には、熱狂的に経済成長を追求する現代のインド人たちが、東洋の国々との共有する文化的ルーツを忘れがちであるという問題意識がある。
カンボジアにおけるアンコールの存在は、その文化的な結びつきを象徴している。しかし、観光省のデータによれば、カンボジアを訪れるインド人観光客は全観光客のわずか1.6%に過ぎない。
過去のデータでは、2014年にカンボジアを訪れたインド人観光客は2万8000人、2017年には前年比30%増の6万人であった。
この数字はインド・ビハール州でのアンコールワットのレプリカ建設の論争が影響しており、カンボジアとインドの関係が一時期緊張していたことが伺える。
2012年3月に同州で世界最大のヒンドゥー教寺院となるアンコールワットのレプリカ建設が計画され、カンボジアとインドの間で論争を引き起こした。抗議の結果、この建設計画は変更され、寺院の名称も変更された。
今回の巡礼により、カンボジアとインドの関係がより強固なものとなり、観光業にもプラスの影響が期待される。
インドとカンボジアの文化交流が再び燃え上がる中、アンコールワットの模倣問題や新しいダムの建設など、両国の関係がさらに緊密になりつつある。
また、インド政府はプレアヴィヒア寺院群の保存に資金提供を行うことも約束しており、すでに約1500万ドル(約21億7520万円)を寄付し、さらに400万ドル(約5億8000万円)の追加支援を確約している。
2015年11月中旬にレプリカ論争が再燃したが、インド外務省のモニカ・K・モータ氏が「アンコール様式の寺院建設は許可しない」とし、カンボジア政府関係者へ建築計画の送付を約束した。
カンボジアとインドの観光に関する取り組みも進められており、2018年5月にはシェムリアップで両国の当局者が会談を行い、トン・コン観光大臣は両国の観光協力の必要性を強調していた。
また、インドのヒンドゥー教ナショナリスト組織「RSS」のシニアリーダーであるインドレシュ・クマール氏は、アンコールワットとクーレン山を新たな巡礼地と位置づけ、第5のダム・プロジェクトの実現を切望している。
2022年5月には、第5ダムの費用やシヴァ神像の規模拡大が伝えられ、2023年5月には200人以上の巡礼者がアンコールワットを訪れ、新しい巡礼地の人気が増していることが確認された。
一方、カンボジアとインドを結ぶ直行便の実現が待たれている中、Star5 Developers社はランメイ・エアラインズとの間でプノンペン〜ニューデリー間とシェムリアップ〜チェンナイ間の運航を開始する交渉を進めていることを発表した。
予定では9月下旬には直行便が就航する見込みであるという。
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