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<写真:Khmer Times>
カンボジア国立銀行(NBC)が主導するデジタル決済システム「Bakong(バコン)」の年間取引額が、2024年に国内総生産(GDP)の約330%に相当する1506億1000万ドルに達した。
これはブロックチェーン関連メディアCOINGEEKが3月27日に報じたものである。
同報告はNBCの年次報告書をもとに、Bakongの2024年における総取引件数が6億832万件に達し、前年から約95%の増加を記録したことを明らかにした。
観光客の利用拡大や国境を越えた決済の増加が主な要因とされている。
Bakongは2020年に導入されて以降、国内の金融システムに着実に浸透してきた。2024年末時点で、Bakongウォレットの登録数は3000万件を超え、対応加盟店数は450万店以上に達した。
COINGEEKによれば、加盟店がBakongを導入する最大の理由は、従来型の決済手段に比べて手数料が低廉であることにある。さらに、即時決済の実現や他の決済システムとの互換性、共通QRコードの導入も普及を後押しする要因となっている。
2024年半ば以降、NBCは観光客向けのモバイル決済サービス導入などを含む利用促進策を展開しており、とりわけ現地通貨リエル(KHR)の利用を促す「リエル化(Rielisation)」が重点施策と位置づけられている。
Bakongによる越境取引は原則としてリエル建てで処理されている。
報告書によると、2024年におけるKHR建て取引件数は前年比334%増の2億9932万件、米ドル建ては133%増の3億820万件に上り、KHR建てが全取引の約49%を占めた。
取引金額においては、KHR建てが183兆7400億リエル(約458億ドル)で前年比127%増、米ドル建ては1048億1000万ドルで95%の増加を記録した。
NBCのチア・セレイ総裁はデジタル決済サービスが金融包摂、イノベーションの促進、利便性および安全性の向上に貢献していることを強調した上で「決済インフラの整備は国内外の経済活動や貿易の活性化、さらには金融包摂にも資するものである」と述べた。
カンボジアは近年、地域諸国および国際的な決済ネットワークとの接続を強化しており、国民および外国人旅行者の双方に向けた多様な決済手段の提供体制を整えつつある。
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