プノンペンの大気汚染対策、屋外焼却を全面禁止

プノンペンの大気汚染対策、屋外焼却を全面禁止
2025年04月25日(金)00時00分 公開
プノンペンの大気汚染対策、屋外焼却を全面禁止

<写真:Khmer Times>

 

カンボジアの首都プノンペン市当局は、大気汚染の防止を目的として、すべての国機関、民間団体および公共機関に対し、野焼き、森林火災、稲わらやごみの焼却、ならびに建設現場や廃棄物処理場における屋外焼却の禁止を指示した。

 

併せて当局は、建設事業関係者およびコンクリート・砂利・土砂の運搬業者に対し、工事現場や輸送拠点、またはインフラ整備に伴って発生する粉じんを抑制する対策の実施を要請した。

 

さらに、公共道路上にこぼれた資材や土砂の清掃を義務づけ、違反者には法的措置を講じる方針を明示している。

 

建設資材を輸送するトラックの運転手には、積載物が飛散しないよう徹底した措置を講じることが求められている。公共道路上に資材や機材を放置する行為についても、通行の妨げとなるため厳しく取り締まる意向である。

 

加えて当局は、官民問わず、建設車両によって汚された道路の清掃に協力するように呼びかけており、協力が得られない場合には事業の一時停止措置も辞さない姿勢を示している。

 

クオーン・スレン市長は、廃棄物の焼却が健康に及ぼす悪影響について住民や学生への啓発が重要であると強調し、清潔な生活環境の維持を呼びかけた。また交通運輸局には、2020年1月2日付の政府通達に基づき、車両の排出ガス検査を強化するよう指示した。

 

工業・科学・技術・イノベーション省には、ガソリンスタンドにおける燃料中の硫黄濃度の監視を命じている。環境省に対しては、大気質の常時監視と健康・環境リスクの早期報告体制の整備が求められている。

 

市内メアンチェイ地区のスントゥンミエンチャイ市場で営業する屋台業者ケム・コサル氏は、プノンペン市の取り組みに賛意を示し、建設現場や車両から発生する粉じんが交通渋滞や事故の原因となっていることを指摘した。その上で、より厳格な取り締まりを通じて、安全で清潔な道路環境の実現を求めている。

 

環境省は、産業排出ガス、車両の排気、森林火災、そして植生の焼却が公衆衛生および環境に深刻な影響を及ぼすとして、これらの抑制に向けた措置を講じている。

 

23日も発表された大気質データによれば、プノンペン市をはじめ、バンテイメンチェイ州、シェムリアップ州、カンポット州、ラタナキリ州では、PM濃度が平均15.20μg/㎥と、国家基準である50μg/㎥を大幅に下回っており、「非常に良好」と評価された。

 

 

 

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