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<写真:iStock>
国連世界食糧計画(WFP)のカンボジアに関する年次国別報告書によると、2022年の同国経済成長がパンデミックの継続的な影響で減速し、世界的な食糧危機と燃料危機が重なったことにより、所得格差が拡大して多くの弱者世帯が再び貧困状態に追い込まれているという。
同国では持続的な高所得格差に併せ、健康的な食事が高額であるため、栄養価の高い食事が大部分の国民に手の届かないものとなり、慢性的な栄養不足と微量栄養素不足を悪化させている。
いくつかの州の貧困層では食糧不足の世帯が集中しており、その多くが最も安価な食事さえ購入することが不可能な状態である。
また、気候変動が農業収量や水供給、作物生育に影響を与え続けており、食料システムと生活は混乱し、農村部の貧困層の食料安全保障と栄養状況に悪影響を及ぼしている。
同国では2022年後半に大規模な洪水が発生し、他の地域では干ばつが発生していた。
一方、学校再開に伴い、学校給食プログラムが実施されている学校では、子どもたちに少なくとも1日1食の栄養価の高い食事が提供されるようになった。
WFPは社会保護プログラム政策と実施に情報を提供するための「Leave No One Behind」と称する調査を委託し、政府による社会的保護の適用範囲拡大を引き続き支援している。
同調査では、農村部の世帯や女性、障がい者、インフォーマルセクターの生産年齢層、子ども、少数民族が所得や食料の不安に対して特に脆弱であるなど、社会保護プログラムの進捗にばらつきがあることが明らかになった。
また、WFPは社会保護とデジタル金融包摂に関するスコープ調査を委託しており、衝撃に対応した社会保護政策の枠組みを作成し、政府の承認を待っている段階であるという。
WFPと政府は学校給食プログラムに関する移行戦略に署名している。2023年は更に137校が対象となる予定であり、これは政府における学校給食プログラムの管理に向けた重要なマイルストーンとなる。
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