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<写真:Khmer Times>
カンボジア王立アカデミー(RAC)の経済研究者であるキー・セリバット氏によると、同国の民間債務水準は世界的な基準を下回る安定的な水準を維持しているが、非公式ローンへの対応や信用データの正確性向上が財務の透明性と安定性を強化する上で重要である。
セリバット氏は6日、RACで開催された「カンボジアの債務状況」をテーマとした円卓会議で、民間債務がGDP比180%から現在は135%に減少したことを説明した。
これはGDPが450億ドルに増加したことが要因であるとされる。
セリバット氏は「世界の債務がGDPの146%に達していることを考慮すると、カンボジアの民間債務は依然として世界基準以下に位置している」と述べ、債務圧力が問題視される水準にはないと強調した。
カンボジア信用情報局(CBC)の報告書では、登録債務者数が500万人とされているが、実際には400万人以下である可能性が高い。夫婦での借入がそれぞれ個別にカウントされるため、実態と統計に乖離があるという。
また、個人向けの債務は500億ドルに上り、そのうち70億ドルが事業目的に使用されている。
一方、30日以上の延滞率は7.5%、90日以上の延滞率(不良債権率)は6%で、他国と比較して低水準にある。例えば、タイでは10%を超えている。
セリバット氏は「現在、非公式ローンが問題視されており、これらはCBCのシステムに記録されていない」と付け加えた。
カンボジア国立銀行(NBC)の規制政策・リスク評価部門ディレクターであるマック・リアクスミー氏は、金融セクターの成長と回復力を促進するため、NBCが発表した数々の施策を説明した。
リアクスミー氏は2025年末までの資本保全率1.25%の維持や準備金率7%の適用などの政策を挙げた。
カンボジアマイクロファイナンス協会(CMA)の副会長であるソック・ヴォウン氏は、ローン再編を実施する際には顧客の収支状況を詳細に分析する必要があると述べている。
同様に、カンボジア銀行協会(ABC)理事のトーチ・チャオチェック氏も、金融リテラシー向上が債務問題解決に不可欠であると指摘した。
チャオチェック氏は「非公式金融業者とは異なり、銀行の原則は顧客とともに成長することである」と述べ、経済全体の持続可能な成長に寄与することを強調した。
カンボジアでは不良債権率(NPL)が6%と高めの水準にあるが、政府や関係者の支援によって管理下にあるとし、経済の安定に向けた取り組みが継続されている。
同会議はRACのソク・タッチ会長が進行を務め、複数の専門家が参加した。民間債務の健全性が確認された一方で、金融の透明性向上や非公式ローン問題への対応が今後の重要課題として浮上している。
※ポステオリジナルニュースは各ニュースソースを参考に編集・制作しています。