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<写真:Khmer Times>
カンボジア政府は10日、タイ軍による国境での挑発行為を「明白な停戦違反」として非難した。
両国は7月28日に停戦合意を結び、同日深夜に発効したが、カンボジア側はタイ軍が合意に反して国境巡回を行い、拘束兵士を解放せず、さらにパチンコ玉や鉄球を投石器で撃ち込む行為まで行っていると主張している。
事の発端は、タイ外務省が9日、シーサケート県ドンアオ・クリッサナ付近で地雷により兵士3人が負傷したと発表し、「カンボジアが新たに地雷を敷設した」と非難したことにある。
これに対し、カンボジア地雷対策・被害者支援局(CMAA)は全面否定し、過去30年間で100万個以上の地雷を除去してきた実績を強調した。
「検証のない公的発言は信頼を損なう」として自制を求めた。
停戦合意では、発効時点の兵力配置を維持し、相手側への巡回を禁止すること、戦闘終結後には捕虜を速やかに解放することが明記されている。
しかしカンボジア側によれば、タイ軍は停戦から8時間後に拘束した兵士18人を依然として解放していない。
タイ陸軍報道官は、拘束は国際法に基づく正当な措置であると主張している。
さらにカンボジア軍は、タモアン遺跡付近で夜間にタイ兵が投石器を用いて鉄球やガラス玉を撃ち込む事案が発生したと報告した。
フン・セン上院議長もSNS上で「些細に見えても放置すれば全面的な武力衝突に発展しかねない」と警告した。
また、タイのラムカムヘン大学は8日、フン・セン氏に授与した名誉博士号を「敵対的行動」を理由に剥奪した。これに対し同氏は「2008年にすでに捨てた」と一蹴した。
国際関係の専門家は、今回の事案を停戦を揺るがす「小規模な挑発」の積み重ねと位置付け、カンボジアは証拠収集を強化し、米中を含む国際社会による監視と是正措置を促すべきであると提言している。
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