トランプ米大統領、カンボジア・タイ和平合意の調印監督へ

トランプ米大統領、カンボジア・タイ和平合意の調印監督へ
2025年10月16日(木)00時00分 公開
トランプ米大統領、カンボジア・タイ和平合意の調印監督へ

<写真:khmertimeskh.com>

 

マレーシア政府の呼びかけにより、カンボジアとタイの国境紛争を巡る四者会合が13日、クアラルンプールにおいて開催された。

 

米国からはドナルド・トランプ大統領が関与し、両国間の和平合意に向けた調整が進められている。

 

関係筋によれば、26日に予定されているASEAN首脳会議の場において、トランプ大統領が和平合意の調印を監督する見通しである。

 

今回の会合は、ASEAN議長国であるマレーシアのアンワル・イブラヒム首相の主導で行われ、カンボジアからはプラック・ソコン副首相兼外相、タイからはシハサク・プアンゲッケオ特命大使が出席した。

 

両国は2025年7月28日に一時停戦に合意していたが、その後も国境付近では緊張状態が継続していた。

 

新たに合意される内容には、地雷および重火器の撤去が含まれる見通しであり、和平文書は「クアラルンプール協定」として署名される予定である。

 

ソコン副首相は会合の冒頭、マレーシアおよび米国による仲介努力に謝意を表明した上で、「GBC(一般国境委員会)やJBC(共同境界委員会)など、既存の枠組みに基づいた合意の着実な履行が不可欠である」と強調した。

 

また、「平和はカンボジアにとって最も大切な宝であり、国際法に則った公正かつ持続可能な解決を求める」と述べた。

 

一方、タイ側のシハサク特命大使は「冷静な環境の維持が必要であり、国境地帯での不必要な挑発行為を控えるべきである」と発言した。

 

さらに、タイ政府はカンボジアに対し、重火器の撤収、地雷の除去、詐欺行為の取締り、係争地域の管理という4項目の履行を求めている。

 

この動きについて、カンボジアの紛争文書センター所長であるユク・チャング氏は「国境におけるタイの行動はグレーゾーン戦術に近く、トランプ氏はウクライナ問題での経験を踏まえ、より強い圧力を通じて平和的解決を図ると見られる」との見解を示した。

 

今後、両国は国境地域の非武装化、人道的地雷除去、越境犯罪対策、住民の管理、偽情報対策といった分野で協力を深めていく構えであり、これによりASEAN地域全体の安定にも資することが期待されている。

 

 

 

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